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幼児から民主主義 スウェーデンの保育実践に学ぶ

エリサベス アルネール(著/文)ソルヴェイ 
ソーレマン(著/文)伊集守直(翻訳)光橋 翠(翻訳)
(新評論)
四六判/244ページ/2021.9発行

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■内容■
スウェーデンでは投票率が毎回80パーセントを超える。「自分の一票が国の未来を変えられる」という民主主義への信頼を表す数字と言えるが、何とこの国では、民主主義に関する教育が幼児期から行われているのだ。民主主義と聞くと、何か堅苦しいことを想像してしまうかもしれない。ましてや、「幼児に民主主義が理解できるのだろうか?」とも思ってしまうだろう。就学前学校(日本の保育園と幼稚園)の教師を務めてきた本書の筆者たちは、「民主主義に年齢は関係ない」と断言する。彼女たちのメッセージはいたって明快で、  「民主主義は日常の保育のなかでこそ実現できる」というものである。
 オムツをどう替えるか、給食で何を食べるか、規則に従うか従わないか――日々の保育現場で起こるちょっとしたいざこざは、すべて民主主義を促進するチャンスであり、子ども=主権者の声を聴く大切な機会でもある。子どもは自らの声が聴かれ、それが身の周りに影響を与えるという経験を通して、初めて社会を形成する一員として自ら未来を思い描くようになる。もし逆の経験が積み重なると、無力感に襲われ、権力に頼るようになるだろう。本書を読むと、このような学習が生まれたときから始まっていることがよく分かる。

 スウェーデンの「就学前教育のナショナル・カリキュラム」には、「子どもが自らに関係するあらゆる決定に参加できるように」と記されている。筆者らは、「子どもたちは、自分の声を聴いてもらえる環境があれば、参加を通して民主主義を発展させることができる」と述べたうえで、「私たち大人は、それに応えるだけの準備ができているのか?」と問いかける。子どもが影響力をもつ機会は至る所にあるわけだが、それに応えられるだけの準備ができていなければ見過ごしてしまうことになる。具体的な実践例が豊富に盛り込まれている本書を読めば、子どもとの向き合い方が変わるかもしれない。(みつはし・みどり)
■目次■
第1章 就学前学校での民主主義への取り組みとは
第2章 子どもの権利
第3章 教育的リーダーシップ
第4章 子どもの尊厳と価値
第5章 遊び
第6章 民主主義の取り組みにおける親とのかかわり
第7章 就学前学校と基礎学校における民主主義
第8章 視点
第9章 民主主義の使命
第10章 心配はご無用です―結びに代えて
特別寄稿 子どもたち自身が未来を切り開く(宮武慎一)
 
価格 : 2,000 円(税込 2,200 円)
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